挨拶
こんにちは
今回はビジュアルが8体目の未来ポケモンに見えないこともない新ポケモンミミズズミミズズ君を考察していきます。
準専用技「しっぽきり」で後続のポケモンをみがわり状態で登場させ積みの起点を作れるシンプルかつ強力な動きが可能なポケモンですが、努力値調整に悩んでる人も多いと思います。今回はその辺を中心に考えてきたので、よろしければ参考または指摘をしていただけると幸いです。
この育成論ではステータスをHABCDSで表記しています。
採用理由と役割
採用理由は「しっぽきり」一択です。
先発で出して攻撃を耐えてから後攻しっぽきりを行い、後続のポケモンをみがわりが残った状態で場に出します。
また、積みエースで全抜きが難しい場面ではステルスロックとボディプレスで圧をかけながらサイクルを回し、メタルバーストでタイマンに強いため対面構築に近い動きもできる柔軟なポケモンです。
持ち物
- オボンのみ
相手の攻撃を1発耐えつつしっぽきりに必要な体力を残す必要があるため、オボンのみを持たせることで許容できるダメージを増やしています。ほぼ確定です。
- メンタルハーブ
ミミズズはしっぽきりのイメージが強く初手で挑発を打たれやすいため、メンタルハーブを持たせると役割が遂行しやすくなります。ただし、ダメージ計算の所で詳しく解説しますがオボンが無いと耐久がギリギリなので、挑発のケアはパーティ単位で行う方が現実的です。
特性
- どしょく
ただでさえ優秀なはがねタイプの体制をさらに強固にしてくれる優秀な特性です。夢特性のすながくれは今回の型とは全くかみ合わないのでどしょく一択となります。
性格・努力値と調整
- 性格
のんき(B↑S↓)
高い種族値を持つ防御に性格補正をかけつつ、出来るだけ後攻でしっぽきりを行いたいのでのんきで確定です。
- 個体値
H31-A不問-B31-c不問-D31-S0~5
- 努力値
H244-A0-B36-C-0-228-0
- 実数値
H176-A90-B187-C0-D104-S63
- 調整意図
H:偶数調整かつオボンのみ最大効率
B:性格補正が最大限に活きる11n調整
D:最大限Dに振りたかったので残りをぶっぱ
- 調整解説
今回の型ではどれだけ多くの攻撃を受けた際に、オボン込みで体力を半分残せるかが大事になっています。そのため、倍率で上がる性格補正は元々高い防御にかけ、加算で上がる努力値を特防に割くことで限界まで両受けを目指した形です。
パーティ単位で重い仮想的がいる場合は、防御と特防の数値をそのポケモンに合わせて調整しても大丈夫ですがその際は体力がかならず偶数になるようにしてください。しっぽきりは体力の半分を使って出す技ですが、体力が奇数の場合は小数点以下が切り上げられる仕様なので、相手からダメージを受けた際「オボンのみはギリギリ発動しないけど、しっぽきりも発動できない」と言う状況が生まれてしまいます。
また、Sの個体値を5以下にして補正をかけると無振りのディンルーディンルーより遅くなりみがわりが残りやすくなります。
技構成
- 確定技
しっぽきり
今回のコンセプトなので確定です。
ボディプレス
高い防御力を活かしてそこそこのダメージが出るので強力です。
しっぽきりを諦めてサイクル戦に持ち込む場合に使います。
- 選択技
メタルバースト
物理特殊共に攻撃を耐えられるように調整しており、素早さも下げているためこのポケモンと非常に相性が良い技です。ただし、この技を使う場合はしっぽきりが使えなくなるため、本来の役割を放棄することになります。
ステルスロック
積みアタッカーの突破力を上げたり、サイクル戦でダメージソースになる優秀な技です。初手で起点作り同士が対面した場合など、2ターン居座ってもしっぽきりの余裕がある場合に使いましょう。
アイアンヘッド
サイクル戦に持ち込んだ場合、ミミッキュミミッキュやハバタクカミハバタクカミに役割が持てるようになります。岩や氷への打点はボディプレスに劣ります。
ねごと
苦手なきのこのほうしに対してなんとか一矢報いる場合に採用できます。パーティ単位でキノガッサキノガッサが重い場合は一考の余地ありです。
テラスタル
基本的に後続のエースにテラスタルを切ってもらいたいのでミミズズが使う場面は少ないですが、いくつか面白そうなタイプがあるので紹介します。
- でんき
特性どしょくとの相性が最高で、弱点が1つもなくなります。等倍であれば耐えられる攻撃がかなり多いので、どうしてもしっぽきりを成功させないと勝てない場面では有効かもしれません。
- あく
特性いたずらごころからの挑発を無効にできます。現状挑発を持ってそうないたずらごころ持ちがオーロンゲオーロンゲくらいなのでピンポイントメタです。
- ドラゴン
はがねに抜群であるほのお、等倍であるみずでんきを半減できるためしっぽきりの安定感が増します。でんきと同じくしっぽきりを成功させないといけない場面では使い道があり、半減で受けられるため相手の技を見極めればでんきより有効です。
立ち回り例
先発に出してしっぽきりを使い、後続のポケモンをみがわりと一緒に場に出します。
相手の攻撃をオボン込みでも耐えそうにない場合や、挑発が予想できる場合は素直に引くかメタルバースト、ボディプレスで圧をかけましょう。
しっぽきりが前提のポケモンを後続に置いている場合、しっぽきりが成功しなかった時点で状況が不利になるので選出読みが大事です。
与ダメージ計算
ポケモン名/HP努力値-特防努力値:ダメージ計算
と表記します。
- ボディプレス
セグレイブセグレイブ/4-0:102 ~ 120 (53.5 ~ 62.9%) 確定2発
イッカネズミイッカネズミ/0-4:124 ~ 148 (83.3 ~ 99.4%) 確定2発
バンギラスバンギラス/252-0:176 ~ 208 (85.1 ~ 100.5%) 乱数1発 : 6.25%
抜群をついてようやく確2になるかな程度の火力です。ダメージソースとしてあまり期待はできません。
被ダメージ計算
ポケモン名(技名)/攻撃or特攻努力値アイテム名特性
ダメージ計算
と表記します。
性格補正がある場合は、攻撃or特攻努力値↑と表記します。
火力アップのアイテムや特性が無い場合は省略します。
また、今回の型は耐えるかどうかよりも耐えた後オボン込みでしっぽきりを使えるかどうかが重要になるため、体力を受けられる最大ダメージである131であると仮定して計算しています。
表記で確定2発と書いてあればしっぽきりが使え、乱数1発であればその確率でしっぽきりが使えるという意味です。
- 物理
テツノカイナテツノカイナ(インファイト)/252↑クオークチャージ
198 ~ 237 (151.2 ~ 181.0%) 確定1発
テツノブジンテツノブジン(インファイト)/252
134 ~ 158 (102.3 ~ 120.7%) 確定1発
ウェーニバルウェーニバル(インファイト)/252
126 ~ 150 (96.2 ~ 114.6%) 乱数1発 : 81.25%
パーモットパーモット(インファイト)/252
122 ~ 146 (93.2 ~ 111.5%) 乱数1発 : 68.75%
パオジアンパオジアン(せいなるつるぎ)/252わざわいのつるぎいのちのたま
109 ~ 130 (83.2 ~ 99.2%) 確定2発
ソウブレイズソウブレイズ(むねんのつるぎ)/252↑
108 ~ 128 (82.5 ~ 97.8%) 確定2発
ハッサムハッサム(インファイト)/252↑
98 ~ 116 (74.9 ~ 88.6%) 確定2発
カイリューカイリュー(ほのおのパンチ)/252↑こだわりハチマキ
94 ~ 112 (71.8 ~ 85.5%) 確定2発
キノガッサキノガッサ(マッハパンチ)/252テクニシャン
66 ~ 80 (50.4 ~ 61.1%) 確定2発
イルカマン(ナイーブ)イルカマン(インファイト)/252
60 ~ 72 (45.9 ~ 55.0%) 乱数2発 : 51.95%
トドロクツキトドロクツキ(かみくだく)/252こだいかっせい
60 ~ 71 (45.9 ~ 54.2%) 乱数2発 : 49.6%
マリルリマリルリ(アクアブレイク)/252↑
58 ~ 69 (44.3 ~ 52.7%) 乱数2発 : 16.01%
ドドゲザンドドゲザン(ドゲザン)/252↑
54 ~ 64 (41.3 ~ 48.9%) 確定3発
マスカーニャマスカーニャ(はたきおとす)/252いのちのたま
62 ~ 74 (35.0 ~ 41.9%) 確定3発
(オボンが機能しないので例外として体力176での計算結果です)
- 特殊
イーユイイーユイ(かえんほうしゃ)/252わざわいのたま
242 ~ 288 (184.7 ~ 219.8%) 確定1発
ヒートロトム火ロトム(オーバーヒート)/252
222 ~ 264 (169.5 ~ 201.6%) 確定1発
テツノドクガテツノドクガ(ほのおのまい)/252クオークチャージ
218 ~ 257 (166.5 ~ 196.2%) 確定1発
ウルガモスウルガモス(ほのおのまい)/252
164 ~ 194 (125.2 ~ 148.1%) 確定1発
ラウドボーンラウドボーン(フレアソング)/252↑
156 ~ 186 (119.1 ~ 142.0%) 確定1発
テツノブジンテツノブジン(はどうだん)/252
152 ~ 180 (116.1 ~ 137.5%) 確定1発
サザンドラサザンドラ(だいもんじ)/252
116 ~ 138 (88.6 ~ 105.4%) 乱数1発 : 31.25%
サーフゴーサーフゴー(シャドーボール)/252テラスタル
108 ~ 128 (82.5 ~ 97.8%) 確定2発
テツノツツミテツノツツミ(ハイドロポンプ)/252
105 ~ 124 (80.2 ~ 94.7%) 確定2発
ドラパルトドラパルト(シャドーボール)/252こだわりメガネ
100 ~ 118 (76.4 ~ 90.1%) 確定2発
ジバコイルジバコイル(10まんボルト)/252↑
99 ~ 117 (75.6 ~ 89.4%) 確定2発
ウォッシュロトム水ロトム(ハイドロポンプ)/252
94 ~ 112 (71.8 ~ 85.5%) 確定2発
ハバタクカミハバタクカミ(シャドーボール)/252
82 ~ 97 (62.6 ~ 74.1%) 確定2発
環境に居そうかつミミズズに対して一致等倍以上で攻撃できそうなポケモンをリストアップしました。
全体的な感想としては物理も特殊も等倍であればしっぽきりは安定しやすい、物理に関しては不一致抜群も耐えるが特殊はほぼ無理といった感じで特殊面の耐久不足感が否めないです。また、特殊の等倍に関しても想定以上の火力を出すことは難しくないため、思わぬ形で落とされてしまう場合もありそうです。
基本的に特殊の弱点技を耐えるのは難しいため、テラスタルをうまく活用するか引き先を用意する、先発にほのおを誘わない構築にする等の工夫は必須でしょう。
この結果だけ見ると耐久が足りていないような印象を受けますが、これはミミズズに対して有効打がありそうなポケモンのみ切り取っているためであり、実際はミミズズが安定してしっぽきりを行えるポケモンは数多く存在します。どこまで耐えれてどこまで耐えられないかを知り、立ち回りや構築の決定につなげる方が大切です。
苦手なポケモン
- 上記のダメージ計算で132ダメージ以上削ってきているポケモン
しっぽきりが出来ないため苦手としています。ダメージを177未満で抑えられている相手に対しては、ミラーバーストで落とす等柔軟な立ち回りも可能です。
- ちょうはつ持ち
こちらもしっぽきりが不発になるため苦手です。メンタルハーブを持たせると耐久がさらに厳しくなるので、パーティ単位で対策しましょう。
相性の良い味方・構築例
- 積みアタッカー
積みポケモンをサポートするための型なので、パーティに積みアタッカーがいなければ始まりません。
最後に
ここまで見てくださってありがとうございます。SVの育成論はモトトカゲに続いて2つ目で、2連続でしっぽきりの話になってしまいました。モトトカゲの方は先行でしっぽきりを行う強みをメインに考察しているので、よければこちらもご覧くださいモトトカゲ(育成論SV/91)。
また、汎用調整と大きく謳った割にはダメージ計算してると耐えない攻撃が多くて叩かれないかなと心配しておりますが、これがミミズズの出来る限界なんじゃないかなと個人的には思っています。よりよい調整があれば秒で書き直しますのでご指摘ください。