育成論中では
HP→H
こうげき→A
ぼうぎょ→B
とくこう→C
とくぼう→D
すばやさ→S
と表記します。
ダメージ計算はポケソルさんのものを使用しています。
採用理由
レギュレーションGより、さまざまな禁止伝説が解禁され、猛威を奮っています。そのうちの一匹がバドレックス(はくば)。暴力的な種族値で暴れ回れますが、その運用にはトリックルームがほぼ必須。強力な戦術が確立されているといえば聞こえはいいですし実際そういう側面もあるのですが、紋切り型の対策が容易な戦術ということも否定はできません。しかしながらさらに裏を返せば、相手の選手を歪める能力が高いとも言い張れます。そこで一つ、トリックルーム戦術をはなから放棄したバドレックス(はくば)であれば、対策を無に帰すことで相手の選出のパワーを落として戦えるのではないかと思い至りました。
調整について
H236A252S20 A↑C↓
HA振りをベースに、弱点をつき一撃で葬れる対ガチグマ(アカツキ)対面の安定性を増すために無振りガチグマ(アカツキ)抜きまでSを振った調整。
差別化点
コメントにてご指摘いただきました。現環境においてこおり物理枠として使うなら必須になってくるパオジアンとの差別化について。
- 火力
H244振りB12+性格補正ディンルー対面を例に出すと、
本論のバドレックス(はくば)→ブリザードランスで確定一発(302〜356/115.8〜136.4)
陽気A振り鉢巻パオジアン→つららおとしで確定二発(204〜242/78.2〜92.8)
と、火力の違いがよくわかります。(実に約1.48倍)
- 耐久
耐久が高いとはいえ、被弾回数も増える関係上順当に動けば差別化とはなかなか言い難いです。一方、現環境においては先制技使いが一定数いる以上、足の速いパオジアンと言えど自分→相手→相手か相手→自分→相手かという違いにしかならない対面も少なからず存在しています。こう言った場合は耐久力も差別化要素になりえます。速さで被弾を補うといえども、現環境のアタッカーに多い135族は結局同族という話もあります。被弾回数が同じなら、耐久の差は圧倒的なものです。
- 技
メインウェポンのこおり技が、パオジアン側は上から怯みを押し付けられるとはいえ命中90ですので、まずここで安定感が上回ります。(火力とも繋がりますが、威力も大幅に上回ってます。)
また当然と言えば当然ですが、サブウェポンの範囲がかなり異なります。バドレックス(はくば)はこおり半減のうち氷鋼炎水全てに弱点を突く手段があるのに対して、パオジアン側は氷鋼のみ。
トリックの有無も特定の相手によく役割を持てる技という関係上十分な要素だと思います。
技構成
ブリザードランス
専用技。通りのいい氷技をタイプ一致かつ威力120で撃つ超高性能。ついでに非接触。外す理由がありません。
以下選択技。やりたいことやパーティの穴埋めなどお好みで。
トリック
よくあるこだわりトリックを実現可能ですが足は遅いです。氷半減のママンボウは大半が最遅で上から打てこだわりトリックが痛く、かつ読まれにくく通しやすいと思われます。テラスタル警戒ならディンルーやカバルドンにも悪くない効果があります。(最近心なしか増えてる意地ディンルーはちょっときついですが…)
個人的には準確定枠。
しねんのずつき
タイプ一致技。ではありますが、あまりタイプが強くないエスパーという点と、命中不安なため確定とは言い難い。怯み効果もあまり活きません。
タネばくだん
癖のない草技。それ以上でもそれ以下でもない。草範囲はそれほど優秀ではないですが、氷半減の水にさせるのは強み。
テラバースト
微妙にクセの強いラインナップのサブウェポンの中では安牌よりですが、テラスタル前提という欠点があります。採用するならあまりテラスタルを使わない味方と組ませるのが良いでしょう。
10まんばりき
氷半減の炎、鋼にさせる優秀な技ではあります。全ては命中95を命中不安と呼ぶかどうか。
とくせい
じんばいったいしかないので確定。基本的には下から殴ることが多いのでA↑は一段階くらいが現実的な範囲。緊張感部分も悪くはありません。そもそもあって損するわけでもないので。
もちもの
個人的にはこだわりハチマキでほぼ確定と思っています。
- コンセプト上、トリックルーム戦術を想定させることでもらえる1ターンを活かしたい
- 確かに耐久は高いが、弱点6個半減2個の劣悪な耐性で耐久寄りの持ち物にするメリットは上から動けて被弾回数が少なくなるトリル型と比べて薄い
- かと言って、HPを削りたいわけでもない
- 意想外からのこだわりトリックが可能
など、メリットたり得る要素がかなり多いと言えます。
以下、5/13追記。
コメント欄にてとつげきチョッキを提案していただいたため紹介します。
対ハバタクカミにおいて、シャドーボールが確定二発→確定三発(78〜92/38.1〜44.9)、対バドレックス(こくば)において、アストラルビットが高乱数一発→確定二発(132〜165/64.4〜76.1)など、メジャーな確定数をずらせるため求める役割によっては採用が検討できます。
バドレックス(はくば)が欲しいけどはちまきが余ってない、パーティが全体的に特殊に弱いから強力な対特殊対面駒が欲しい、などの時に!
テラスタイプ
対コライドン想定。他の相手なら等倍にさえしてしまえば基本的には受けられるため。他方で、コライドンの晴れ日緋色鉢巻テラスフレアドライブを受けるためには半減が必要です。
こおり+でんきの超王道。テラバーストを強く意識するなら。
ダメージ計算
- 与ダメージ計算
A実数値238で計算しています。技は特記がない限りブリザードランス固定。
上段:鉢巻+1
中段:鉢巻/鉢巻なし+1
下段:鉢巻なし
ハバタクカミ(H4)
481〜567/367.2〜432.9(確定一発)
322〜379/245.9〜289.4(確定一発)
214〜253/163.4〜193.2(確定一発)
パオジアン(H4)
180〜213/115.4〜136.6(確定一発)
120〜142/77.0〜91.1(確定二発)
80〜95/51.3〜60.9(確定二発)
オーガポン(いど)(H4)
348〜409/223.1〜262.2(確定一発)
232〜274/148.8〜175.7(確定一発)
154〜183/98.8〜117.4(乱数一発93.75)
ランドロス(霊獣)(H252)(飛)
A±0鉢巻
440〜518/224.5〜263.4(確定一発)
A-1鉢巻
290〜344/148.0〜175.6(確定一発)
A-1鉢巻なし
194〜230/99.0〜117.4(乱数一発93.75)
コライドン(H4)(炎)
134〜158/76.6〜93.3(確定二発)
89〜105/50.6〜59.7(確定二発)
60〜71/34.0〜40.4(確定三発)
10まんばりき
282〜334/160.3〜189.8(確定一発)
190〜224/108.0〜127.3(確定一発)
126〜150/71.6〜85.3(確定二発)
ガチグマ(アカツキ)(H252)(無毒)
258〜304/117.3〜138.2(確定一発)
172〜204/78.2〜92.8(確定二発)
115〜136/52.3〜61.9(確定二発)
カイリュー(H252)(鋼)
156〜185/78.8〜93.5(確定二発)
105〜123/53.1〜62.2(確定二発)
70〜83/35.4〜42.0(確定三発)
バドレックス(こくば)(H4)
361〜426/205.2〜242.1(確定一発)
241〜285/137.0〜162.0(確定一発)
160〜190/91.0〜108.0(乱数一発50)
ディンルー(H244B特化)(毒妖)
186〜220/71.3〜84.3(確定二発)
126〜148/48.3〜56.8(乱数二発90.62)
84〜99/32.2〜38.0(乱数三発93.55)
ミライドン(H4)
602〜710/342.1〜403.5(確定一発)
404〜476/229.6〜270.5(確定一発)
270〜318/153.5〜180.7(確定一発)
ブリジュラス(HB特化)
181〜214/91.9〜108.7(乱数一発50)
121〜144/61.5〜73.1(確定二発)
81〜96/41.2〜48.8(確定三発)
10まんばりき
192〜226/97.5〜114.8(乱数一発81.25)
128〜152/65.0〜77.2(確定二発)
86〜102/43.7〜51.8(乱数二発6.25)
テツノツツミ(H4)
67〜79/50.8〜59.9(確定二発)
43〜53/34.0〜40.2(確定三発)
30〜35/22.7〜26.5(乱数四発28.37)
テラバースト(電)
360〜426/272.8〜322.8(確定一発)
240〜284/181.9〜215.2(確定一発)
162〜192/122.8〜145.5(確定一発)
ママンボウ(H4B252)
137〜162/56.9〜67.3(確定二発)
91〜108/37.8〜44.9(確定三発)
61〜72/25.4〜29.9(確定四発)
テラバースト(電)
366〜432/151.9〜179.3(確定一発)
246〜290/102.1〜120.4(確定一発)
164〜194/68.1〜80.5(確定二発)
連撃ウーラオス(いちげき)(H4)
150〜177/85.3〜100.6(乱数一発6.25)
101〜119/57.4〜67.7(確定二発)
67〜79/38.1〜44.9(確定三発)
テラバースト(電)
402〜474/228.5〜269.4(確定一発)
270〜318/153.5〜180.7(確定一発)
180〜212/102.3〜120.5(確定一発)
- 被ダメージ計算
H実数値205、B実数値170、D実数値150で計算しています。
特記がない限りは相手は252振り、持ち物テラスなし。
ムーンフォース:67〜81/32.7〜39.6(乱数三発99.75)
シャドーボール:114〜134/55.7〜65.4(確定二発)
パオジアン(特性込み)
つららおとし:33〜39/16.0〜16.9(乱数六発95.38)
ふいうち:108〜128/52.7〜62.5(確定二発)
オーガポン(いど)(お面)
ツタこんぼう:69〜82/33.7〜40.0(確定三発)
じしん:66〜78/32.2〜38.1(乱数三発92.57)
とんぼがえり:62〜74/30.3〜36.1(乱数三発34.79)
コライドン(炎テラ晴れ日緋色鉢巻)
フレアドライブ:450〜530/219.6〜258.6(確定一発
(水炎)112〜132/54.7〜64.4(確定二発)
ニトロチャージ:228〜270/111.3〜131.8(確定一発
(水炎)57〜67/27.9〜32.9(確定四発)
ガチグマ(アカツキ)(無テラ特化)
ブラッドムーン:146〜172/71.3〜84.0(確定二発)
だいちのちから:70〜84/34.2〜41.0(確定三発)
しんくうは:22〜26/10.7〜12.7(乱数八発0…おそらく小数第三位以下の確率のため。実質確定九発)
カイリュー(特化鉢巻)
しんそく:55〜65/26.9〜31.8(確定四発)
アインアンヘッド:110〜130/53.7〜63.5(確定二発)
アストラルビット:198〜234/96.6〜114.2(乱数一発75)
ディンルー(A4)
じしん:43〜52/21.0〜25.4(乱数四発0.11)
(鉢巻)66〜78/32.2〜38.1(乱数三発92.57)
(特化)60〜72/29.3〜35.2(乱数三発12.86)
(特化鉢巻)90〜106/44.0〜51.8(乱数二発11.32)
ミライドン(EFハドロン)
イナズマドライブ:121〜144/59.1〜70.3(確定二発)
ラスターカノン:108〜128/52.7〜62.5(確定二発)
ハイドロポンプ:73〜87/35.7〜42.5(確定三発)
ママンボウ(A無)
クイックターン:19〜24/9.2〜11.7(乱数九発0.01)
(鉢巻)30〜36/14.7〜17.5(乱数六発0.87)
連撃ウーラオス(いちげき)(特化)
すいりゅうれんだ:75〜93/36.6〜45.3(確定三発)
その他記載して欲しいポケモン、シチュエーションありましたらコメントへ。
相性の良い味方、使い方概略
まず前提として、このポケモンはコライドンが厳しいところがあります。
そこで投稿主前回投稿したハッサムがかなり活きてきます。このハッサムがテラスタルをあまり切らないという点でも好相性。実際に使っていますがかなり強いですよ!
ハッサムの育成論はこちら→育成論SV/3791
炎の一貫は注意する必要がありますが、イーユイを除き基本物理なのでカウンターを誘発できるとも捉えられます。
投稿主はオーガポン(いど)を対策枠に据えています。炎技自体は等倍ですが、テラスタルを絡めればイーユイには十分抗え、環境的にも強いと考えております。
このバドレックス(はくば)割と先発で出したいよりではありますが、この論のハッサムを先発にするのも強いので、一緒に使う場合は
- ハッサムを出さない時
- 相手に設置物撒きがいない時
は先発で出しましょう。そもそもこのハッサム使わないよ!って方は基本先発で。どうしても先発に出したいポケモンがいる時はそのポケモンの先発の基準と照らし合わせて。
先発の相手について…
- ディンルーママンボウカバルドンなど→トリック安定。ディンルーカバルドンは殴れば削れはするが、特にディンルーは初手テラスをしてでも起点を作ってくる可能性高め。こだわりトリックはまず読まれないため基本的に決まります。一般的に最遅が多いため相手視点上をとっていると高を括っていることでしょう。
- ハバタクカミガチグマ(アカツキ)ランドロス(霊獣)など→殴ろう。変に交代読みするよりブリザードランス打った方が強いです。テラスされても大体勝ちます。(15%に満たない程度に存在するタスキ型ハバタクカミはすこし厳しいですが)
- オーガポン(いど)ミライドンなど→テラスタルがどうなるか。されなければ基本勝てる対面です。起点作成から裏を通す軸と比較した時に明確なプランが定まってない分初手テラスはリスキー。ではありますが、理論上はそうなだけで切ってくる相手もいます。テラスされても大体一発は耐えるので仕事0というわけではありませんが、ちょっと勿体無いので裏にどう見積もっても有利なポケモンが控えてたら交代も手か。
- テツノツツミ連撃ウーラオス(いちげき)など→テラスタルを切りたいかどうか次第。切れば勝てる。裏に残しておくべきか否か、初手から切っていいのかを自分と相手の構築を吟味した上で。尚電気テラバースト搭載型に限る。そうでないなら交代安定。
- バドレックス(こくば)→タスキなのかどうか。相手がタスキじゃなければテラスで耐えてワンパンですが、構築を見るだけで初手から判断できる構築はそう多くないかと思います。
- コライドンなど→きついので交代安定。テラスを切れば耐えることはできても、打点があるかどうかも向こうのテラス依存と明確に不利。
- 所謂マイナー→マジレス性能に関しては高い部類。圧倒的破壊力で殴っていいが、バトルデータベース等で露骨に起点作りだと分かったならトリックも手。
5/17追記。対面での運用とは別に壁軸で戦うプランを提案していただいたのでご紹介します。
耐久を伸ばすことで突破力をさらに伸ばし、複数体を容易に相手取れるようにする戦い方です。当然ですがこちらの場合は先発はやめておきましょう。
壁張り役について…
- 雪によるさらなる耐久補強が可能かつ1ターンで両壁を張れさらにはアンコールで起点回避もできるが弱点が一貫する上自分より早く尚且つ一撃で倒してくる相手に壁が張れない可能性のあるキュウコン(アローラ)
- いたずらごころで確実に仕事ができ鋼以外弱点は一貫しないが2ターンかかる上アンコールもないため起点になる可能性のあるオーロンゲ
どちらも一長一短あるためお好みで。
また後ろにスイーパーも置いておきましょう。これに関しては候補が多いので紹介は割愛。極端にバドレックス(はくば)と範囲の被っていないある程度の速さと火力があるポケモンなら基本やれます。
最後に
伝説らしい破壊力に、匿名性を組み合わせた凶悪な型。ぜひ使ってみてください!