いなむぽんと申す者です。
育成論での投稿は初めてとなります故、つたない点もあるかと存じますが、どこか一箇所でも興味なり共感なりを持っていただくことができれば幸いです。
今回取り扱うミミズズのコンセプトは、サイクルの序盤でも中終盤でも物理受けクッションとして機能できる性能を生かしながら、時にはエースポケモンのアシストを働けるところにあります。
一部内容が別の方の投稿なさったスカーフ型の育成論と近いものになっているので、そこを踏まえてところどころ簡易的な内容にさせていただきます(フォークにさせていただくほど似ているとは思いませんが、コメントでの指摘等あった際は検討します)
ミミズズについて
しっぽきり使いの片割れであるモトトカゲとは異なったタイプ耐性によって、ドラゴンタイプやゴーストタイプを持ったエース級ポケモン(例:カイリューコノヨザルドラパルト、じならしとアンチシナジーですがラウドボーンなど)にしっぽをつなぐ展開の中で、後続ポケモンにとんでくる技に対しみがわりが残りやすい流れを作ることができます。
みがわりはキョジオーンのしおづけのスリップダメージも防げるため、しっぽきりはエースの持ち物をおんみつマント以外にしながらしおづけに苦しめられずに展開できる点も強いです。
また、物理面の場持ち性能とそこそこの火力を出せるボディプレスによってサイクルの削り合いを行うなど、しっぽきり以外の性能も最低限以上に持ち合わせています。詳しくは後述。
役割に基づく採用理由、技構成
- サイクルで相手にボディプレスを当てて裏のエースの通りをよくする
- サイクルからのしっぽきりで味方を展開する
- 上記を遂行する上で、タイプと特性、数値による受け性能を十分に有している
- じならしで相手ミミッキュの皮をはがしながらすばやさ下降を与えて味方の体力を護る(味方ポケモンの使い方次第ではデカヌチャンに同様のことをする)
- セグレイブ等に後投げした際に龍舞されても鉄壁ボディプレスで撃ち合うことでテラスタルを切らずに対応できる
5つ目について、鉄壁しながらオボンのみを食べるところまで行けば余裕が生まれるので、その時は相手の引きを考慮したりけん制したりという意味でいったん地ならしを挟むこともできます。
詳しくはダメージ計算欄参照
要約すると、相手の物理アタッカーの侵攻を妨げながら裏の展開につなぐポケモンです
エースを展開したりそのためにしっぽをきったりという選択の前にサイクルという段階を設けることで、相手の交代読みがどう飛んできそうかなど探れる場面を増やしたい目的もあるため、中上級者の方に見ていただける、さらにはご意見いただけると嬉しく思います。
鉄壁ボディプ型としての対応範囲を広げる育成論
今回の育成論にて紹介するすばやさ振りのミミズズと似ている技構成を持ちながら、すばやさ振りミミズズよりも鉄壁ボディプレスの動きに重点を置いた努力値振りと持ち物によって、異なった試合展開の中で活躍できる育成論となっています。
投稿者様のミミズズ好きが伝わるプレゼン形式の論ですが、技の一致などの事情で今育成論のフォークとなっているので、こちらで紹介させていただきます。
持ち物
先ほどのセグレイブの話でもチラッと出ましたが、通すべき展開を進めるうえで何かとミミズズを動かしやすくできるためオボンのみが固定であるものとさせていただきます。
数サイクルの中で活躍させるうえで、発動が早くかつ一定の回復が保証されるオボンのみがこのポケモンの耐久に最も貢献しやすい道具だと考えています。
特性
どしょくが強いです。
羽休めがないエアームドのような使い方を実現してくれます。ヘイラッシャに挑発+ミミズズのしっぽで地割れを恐れずにテンポをとっていける点もよきです。
散々仮想敵にしているセグレイブも地面テラスタルで強い型が開拓されているところなので尚の事どんと来いです。
性格・努力値と調整
わんぱく H244 B76 S188
(実数値)176-105-192-x-75-109
まず、相手のハッサムやマリルリに展開することで自分のドラゴンやゴーストを持つエースにつなぎやすいと考えました。
(すばやさについて)
この時、マリルリの上からしっぽを切るのが最も安定すると考え、すばやさ252振り意地マリルリを抜かせる実数値103に+2して105まで伸ばそうと思いましたが、
から、ウォッシュロトムヒートロトムの+1ライン+2である188振りにしました
(これによってじならしで-1になった最速ミミッキュに上を取れます)
(耐久について)
相手ハッサムにこちらのエースをバレパン処理されてしまったときの詰め筋を考える際、耐久ハッサムの剣の舞やアタッカーハッサムのインファイト、変なテラバを考えると厄介に感じました。
すると、HPにほぼぶっぱして、すばやさのあまりを防御に振って補正をかけることで、ミミズズは残りHPが60%あればHPと攻撃に特化したハッサムに鉄壁→インファ受け→鉄壁→インファ受け→バレットパンチ受け→ボディプレスで勝ち切ることが可能なので、腕白でHP244防御76と振る調整が適していると判断しました。
これだけの耐久があれば序盤のしっぽきりの活躍も相手を見ながら行うことで安定する筈なので、この調整がとりあえずの結論となります。
特殊技を使う相手に関しては、繰り返しますが、サイクルの中での積みをコンセプトにしているため、このポケモンの役割対象ではないという理解をしていただきたく存じます。
テラスタル
見出しには格闘テラスタルと書きましたが、このポケモンにテラスタルを切ることはないと考えています。
裏のエースの行動を保証し、その回数をアシストする目的で使うポケモンであり、このポケモンを出すときは選出における絶対的エースとするポケモンが同居していることになるため、そちらにテラスタルを割く前提での運用となるからです。
立ち回り例
まずは特殊などミミズズを攻撃されたくない相手に受け出しから撃ち合いで強いポケモンや先発適性の高いポケモン(ソウルクラッシュオーロンゲやタスキキノガッサなど)と組み合わせて動かしつつ
- キョジオーンヘイラッシャなどの時間を与えたくない相手には早めのしっぽきりから裏を展開
- ボディプレスが相手の並びに一貫していてかつミミズズの体力を残せるときにサイクルによる撃ち合い目的でのボディプレスをしてから2サイクル目でのしっぽ展開
- ミミッキュやデカヌチャンを相手取るじならしや、セグレイブの龍舞だったりラス1対決のハッサムだったりに対する鉄壁展開などの、これまでに記載してきた動き方
によって、アタッカーを絡めたサイクル戦の詰め筋を見つけやすくします。
与ダメージ計算
基本的に「てっぺき→ボディプレス」をする際の撃ち合いに関する内容になるため、長文を数例載せます
HP4セグレイブにボディプレス:こおりタイプに対して54.5~65.0%
→こちらの交代際に龍舞を積んでくるセグレイブの攻撃+1きょけんとつげきが32.4~38.7%であり、そのターンにてっぺきを積むことができれば、体力2/3とオボンのみを残して相手の攻撃は(テラスほのお以外)20%程度に抑えながら等倍のボディプを54%以上与え続けることができるので、相手が壁を貼っている等の状況を除いて交代読みを絡めながら処理したりミミズズの体力を残しながらセグレイブに勝ちきったりすることが可能になっています
HP252ハッサムにボディプレス:27.7~32.8%
→攻撃特化ハッサムに先制で鉄壁を積めばインファイトが27.3~33.0%のダメージであるため、鉄壁とインファをやり合えば3ターン目のボディプレスでこちらが勝ちます。
(防御-2のハッサムに+4ボディプレスしたとき:162.8~191.6%)
※オーバーキルに見えますが、ランク変化の関係上2ターン目のボディプレスでは落とせないので注意です。(2ターン目に相手が交代する択に関しては今回は議論しません)
HPと防御に特化したブラッキーにボディプレス:32.9~38.9%
→しっぽきりが欠伸を引き継がないので、相手に交代されることが問題ないのであればこちらもいったん様子見しつつ、その耐久力を削る選択肢をとることもできます
HP4振りミミッキュにじならし:18.4~22.2%
→珠ダメージ込みでこちらのエース圏内に入れるためには十分ですが、基本的にすばやさを下げるために使う感じになります。
HP116防御140デカヌチャンにじならし:25.2~29.8%
→H116B140というのは252+4をH252B4と振るのに対して少しだけ物理が固くなる振り方一例としてそれっぽいのをでっち上げました。後述する内容ですが、エースとしてミミズズとすばやさラインの近いアタッカーポケモンが候補に挙がるので、デカヌチャンに対して後投げからすばやさ操作できることを覚えておくと便利な時があります。
被ダメージ計算
一致技は案外余裕がなく見えるものの、一サイクル目で半減技を受けられるように味方との相性補完を作っておけば多くの有利展開を作れる程度には耐久があると言えます。
特化デカヌチャンのデカハンマー:18.7~22.2%
特化ドドゲザンのラス1状態でのドゲザン:34.7~41.5%
特化ドラパルトのはちまきシャドーダイブ:43.2~51.2%
(テラスタル時58.0~68.2%)
無振ヘイラッシャのウェーブタックル:24.5~29.5%
特化ヘイラッシャのウェーブタックル:33.0~39.8%
防御特化キョジオーンのボディプレス:36.4~43.2%
特化キノガッサのテクニシャンマッハパンチ:41.0~48.9%
(この技を受けるシチュエーションが、相手の後投げにじならしが入ったときなど、限定的ではありますが)
攻撃252ガブリアスのじしん:特性で0%
同ガブリアスのほのおテラバースト:48.9~59.1%
攻撃252マスカーニャのはちまきはたきおとす:39.8~47.8%
→オボンのみを食べられないので、交代際に受けることは厳しく、さらに意地っ張りやテラスタルを考慮するとできるだけはたき自体受けるのを避けたいです。マスカーニャはとんぼがえりも覚えてはたきとは違った厄介さも備えるため、相手がトリックフラワーで切り込んできそうな対面以外は様子を見つつミミズズ投げ以外で攻めるルートを探るかミミズズをしっぽ無しで切る使い方に切り替えるかすべきだと考えます
特化イルカマン(マイティ)のウェーブタックル:47.8~56.3%
特化ミミッキュの+2たまシャドークロー:48.9~57.4%
ゴーストテラスタル時64.8~76.8%であり、乱数の上の方や急所を考えると後投げの際にしっぽをきれなくなる確率が若干高いので注意です。
ミミッキュは影撃ちも考えるとじならしとしっぽきりを両方決めるためにはミミズズを相手ミミッキュの着地と同時に展開しないといけないので、vsミミッキュに備えた先発ポケモンの採用もしくはミミッキュに対してミミズズ等の仕事が完璧に済まされなかったときでもテラス込みで強く切り返せる裏のエースが求められます
以下は備考程度にお読みください
特化オーロンゲのたまどげざつき:33.0~39.8%
オーロンゲ構築にはサーフゴー入りやマスカーニャ入りの構築を意識して火力のあるオーロンゲでサイクルに勝つことを目指したものもあり、そこに対してはミミズズがある程度やれます。
ただ、壁+挑発を持つ型やすてゼリフ持ちのオーロンゲとミミズズが対面した場合まで考慮すると、サイクル→ボディプレスの動き自体が相手のチーム(さらに言えばそのチームの壁→積みポケモンの動き)に刺さっている必要があるので、選出の段階で、その試合にミミズズを組み込む動きを持っていくことが勝てる展開に繋がるのかを考えるべく、一瞬立ち止まる方がいい相手であると言えます。(挑発や交代技などのオーロンゲが仕掛けうるトリッキーな技に関して、『苦手なポケモン』に追記)
相手の「オーロンゲ+積み」について、ミミズズのボディプレスを用いたサイクルだと押し負けそうな場合には、完璧な解答とは言い難い動きですが、オーロンゲ+ラウドボーン展開で壁からできる限り攻撃的に動いて抗うやり方が一例としてあがると思っています。(『相性のいい味方』にて追記?)
マリルリ:上から動く前提。火力特化の馬鹿力が60.3%~71.6%で入ってしまうので、対面からしっぽきり以外の活躍はあまり期待できないです
コノヨザル:挑発が流行っているので論外。壁展開などもう一つの選出を準備する必要があります
苦手なポケモン
※ミミズズを物理ポケモン相手にのみ投げる前提で列挙していきます。
ドラパルトドラパルト
すり抜けのみがわり貫通については、むしろ、裏のエースがそれをしのいでドラパルトさえ突破してくれれば、みがわりが残って、砂ダメージで倒れてしまう場合などをのぞいて行動保証があるのでそこまできついとは感じていませんが、単純に物理か特殊か分かりにくいのが難点です。ミミズズ以外で、先発や後投げでドラパルト相手に対して様子見しながら展開できるポケモンと組み合わせることが求められます。
じならしで圧がかからないゴーストタイプ
ドラパルトです。ドラパルトに限らず、今作はおんみつマントもあるので、相手のゴースト物理がこちらに刺さっていたら、注意した選出を組むかミミズズを使わない選出をするかしないといけません。
しっぽに託すかミミズズのいない展開を選ぶかといったところです。
ソウブレイズもここに該当します。
のろいミミッキュミミッキュ
しっぽきり展開でいたみわけこそ回避できるものの、相手にもみがわりと皮をのこされてのろいや攻撃で圧をかけられてしまうので注意が必要です。(ミミッキュはまれにちょうはつを持つ点でも注意がいりますが、みがわりは耐久無振りですらじならしでわれない点で脅威度が上だと思います)
ミミズズの選出に関わらず、後述の『相性のいい味方』から、音技と回復をできるラウドボーンで対応できはしますが、自分が交代する際の体力管理には注意が必要だと思います。
カバルドンカバルドンオーロンゲなどでカバルドンに的確に挑発できる自信があるときだけ出します。
(そこまでやったとてミミズズの鉄壁1積みボディプレスが防御特化カバルドンに28.9~34.5%のダメージなので、カバルドン出しにナーバスにならないといけない割にはという感じがします。この提案は最終手段というか、ほぼ冗談です)
有効性のある対策としては、ミミズズの代わりに火力のあるポケモンを多く選出するなどします。
チームを組む時にはラムのみを持ったアタッカーやカゴのみを使う型のポケモンを入れるのが好相性です。
特性やるきのコノヨザルを入れることでビルドアップ等の回数を稼ぐ構築を目指しつつ自然な形で催眠対策するのもいいと思います。
とんぼがえり+特殊ポケモン
カバルドンの際に比べるとミミズズを出す可能性が残っています。オーロンゲもまた選出があり得ますが、壁からソウルクラッシュで圧をかける以外の動きが択になりやすい点は難しいポイントです。
とはいえ、相手に倒されにくく相手を倒しやすいエースを選んで積むという基本の動きからはぶれません。
速い挑発持ち
これに関しては時代にアンテナを張っておかないといけない感じがします。
こういう部分も含めて様子見のサイクルが大事ともいえますが、相手のポケモン次第では挑発を見てから切り替えると不利な展開になることもあるので、勉強しながらエースのカスタマイズをする等が必要と言えます。
相性の良い味方・構築例
- ミミズズが物理ポケモンと対面できるように場を作るべく動かせるポケモン(例:サイクルのオーロンゲ、対面のキノガッサ)
- ミミズズがしっぽをきることで展開される後発エースとして、ドラゴンタイプやゴーストタイプ
序盤にミミズズと合わせるようにして使うポケモンにオーロンゲキノガッサを幾度となくあげていますが、この2体がそれぞれミミズズに引きたい相手と対面した際に、オーロンゲは鋼タイプや毒タイプ、フェアリータイプの技を、キノガッサはフェアリー、飛行タイプに加え、こおりタイプ、特にタスキ考慮で撃たれやすいつらら針といったミミズズが半減で受けれる技を相手に打たせるタイプと圧力を持ち合わせている点が今回の型と相性のいい点であると思います。
論にはあまり関係ないですが、個人的に序盤キノガッサは攻撃メインで相手に圧かけする方が強いと思います。胞子でアドをとりたいなら相手の選出ポケモンについてある程度情報がそろってから刺しにいきたい派です。先発時はタネマシンガンやじならしから入ることを布教します。
後発エースの一例
カイリューカイリュー
ミミズズの相方としてみんなに紹介されてるじゃんっていうエース。しっぽきり読みされなければ大抵はマルチスケイルでみがわりが残る点で強すぎです。
相手の炎テラスタルに打点となるじしんをいれたら、ミミッキュに剣舞連打されてしまったとき用のノーマルテラス神速型にしたり、じしんと合わせて範囲をとれるひこうテラスにしたりと、カスタマイズ性も十分に持っています。
サーフゴーへの切り返し性能が高い点も評価に値します。
コノヨザルコノヨザル
HPとすばやさをメインに強化した(ふんど/ドレパン/ビルド/挑発)型。強いです。(別の方が育成論をあげていらっしゃる)
ほのおテラスとどくテラスで迷わされるところ。
ウォッシュロトム水ロトム
ねむカゴで(放電/ドロポン/シャドボorフェアリーテラバ)が使用感goodでした。耐久に振ってとくこう116振りくらいにすると火力は若干微妙ですが、プレミだったり選出のパワー不足だったりがなければそこまで運が絡まなくて強かったです。
ヘイラッシャ、キョジオーン、ラウドボーン辺りをみたら展開しにいきたいポケモンとして活躍させやすいですが、テラスタルの打ち方とねむりたいターンのトリック択は難しいところ。
ウルガモスやラウドボーンの行動回数を増やす動きもアリだと思います。
ミミズズに対して相手が特殊ポケモンに引いてくる場合など考えるとウルガモスがよさげな一方、ラウドボーンも技構成やテラスタルを上手く刺せれば強いので迷いどころです。
ミミズズを出すか微妙な相手まで考えたとき、個人的にはねむカゴウォッシュロトムやオーロンゲと合わせてサイクルから積み展開を作りやすいラウドボーンに軍配ありです(その理論でいえばウルガモスはキノガッサカイリューと合わせて積み展開にもっていきやすいので、そこは人それぞれです)
さいごに
ここまで閲覧いただきありがとうございました。
これまでに似たような型が投稿されているなとは感じつつも、耐久を用いたサイクルでしっぽきり以降の展開に持っていくまでの様子見をしたり、セグレイブ等に対して積みあいを制しきる能力であったりといった部分についてはあまり議論されていないと思ったうえで、今回のような論を投稿させていただくに至りました。
ご意見ご感想を寄せていただけたら嬉しいですが、返信はこちらのタイミングとなってしまいます故、恐縮ですが、何卒よろしくお願い申し上げます。