☆この育成論で扱うポケモンの個体値は特記がない限り6V(或いは理想個体)を前提とします。
☆育成論内で能力値の略称(HABCDS)や一部のポケモンの略称を用いることがあります。
☆ランクの変化は↓↑、補正の有り無しは努力値の後の+-で表します
前置き
初投稿になります、コイコイと申します。今回投稿させていただくのはグライオンです。
グライオンについて
第4世代からグライガーの進化として登場したポケモンです。毒になると回復する特性ポイズンヒールと、毒毒玉を持たせて毒状態になり、身代わりと守るでTOD(時間切れによる勝利)を狙う害悪戦法が有名です。
ポイズンヒールが防御の高いグライオンと相性が良すぎて他の特性はあまり注目されません。しかし、今回は、それを逆手にとった害悪でないグライオンの考察をしていきます。
持ちもの
今回は意表をつくためと、ポイヒ型で勝てない相手に仕事をするため、こだわりスカーフで確定とさせていただきます。
採用理由
1. スカーフによる奇襲
ポイヒ型の多さでわかりにくいですが、グライオンの素速さは意外に速いです。どれくらいかと言うと、種族値で表すとサザンドラと3しか変わりません。これにスカーフを持たせることで十分なポケモンを抜くことができます。
2.威嚇を無効できるアタッカー
威嚇による実質的な防御力の上昇を使った戦略が、現環境に多いように思います。威嚇込みの調整などがありますが、それを崩すことができます。ただし、グライオンのA種族値は95しかないので、汎用的な火力はあまり期待できません。
3.害悪でないグライオンを使ってみたかった
努力値,性格
〜調整案1〜
性格 意地っ張り
努力値 H68,A252,B4,D4,S180
H:16n-1調整
A:ぶっぱ
B:余り
D:余り
S:スカーフ込みで最速メガライボルト抜き
Aが補正ありぶっぱなのは、目安として、この育成論のサイトに投稿されていた壁張りライコウ(実値H182,B111)や瞑想ライコウ(実値H193,B96)に対してどちらも乱数であったため、少しでも落とす確率を上げるためです。
Sのラインはこの型で騙し討ちしやすいメガライボルトを確実に抜けるこのラインで確定とさせてもらいます。
また、耐久に振ることで、クレセリアの無振り冷凍ビームや、特化メガマンダの流星群などの乱数が低くなります。(コメントよりペンタさんありがとうございます。)
〜調整案2〜(いか鉄さんのコメントより)
性格 意地っ張り
努力値 H4,A252,B12,D12,S228
H:8n-1(ステロダメ意識)、地球投げ確4
B:A特化メガボマの捨て身15/16耐え、ガブの陽気鉢巻逆鱗確定耐え
D:C特化メガボマのハイボ15/16耐え
S:準速霊獣ランドロス抜き
最低限の耐久を確保した上で、Sにもう少し振り、スカーフがバレた後も動きやすい調整となります。ステロダメを意識しているので、サイクル戦向きであり、仮想敵を氷4倍弱点の相手にしているので、蜻蛉返りや、こおりのきばの優先度が上がります。
技
ここでの確定技などは、調整案1の確定欄の技とさせていただきます
確定技
☆じしん
命中安定な優秀なメインウェポンです。めざ氷を使ってくる素早い電気タイプへの遂行技です。
球バシャ相手に打つ時、1度守られて加速されても上から殴れますが、ポイヒでないことがバレてしまうと、交代されるので、連打はオススメしないです。
☆ハサミギロチン
特性頑丈、ゴースト以外のポケモンを問答無用に3割で倒すことができる、優秀な技です。主に技の通らない耐久ポケモンに打ちます。
選択技
☆ストーンエッジ
命中不安定。しかし、ほとんどのファイアローに確定1発をとれます。また、メインウェポンの通らないサンダー、ボルトロスにも刺さりますが、めざ氷で返り討ちになってしまうので、実質ファイアローやメガリザYピンポイントとなります。
☆はたきおとす
相手の道具を無効化する、優秀な技ですが、こだわっているので、打った後はほとんど引っ込めるしかないです。メガストーン持ちには注意。
☆とんぼがえり
不利対面や、襷を潰しつつ交代したい時に。ただしこの技を打つと、持ち物が毒毒玉でないことがバレてしまいます
〜コメントより〜
初手ゲッコウガの安定打となったり、サイクル戦に参加できるようになるため、ポイヒグライでないことがバレた後でも腐りにくいです。
☆ほのおのキバ
ハッサム、ナットレイなどの4倍弱点相手に。ピンポイントな上、耐久無振りハッサムに対して乱数1発50%という悲しいダメージ量なので、優先度は低いです。
☆かみなりのキバ
主にギャラドスに対してピンポイントで打ちます。しかし、無振りギャラドスに対して乱数1発68.8%なので、やはり優先度は低いです。
☆こおりのキバ
ガブやランドなどの氷4倍弱点相手に打ちます。他の2つのキバよりは打つ機会が多いです。無振りオンバーンをちょうど確定1発で落とせる火力なので、それ以上の耐久の氷4倍弱点は1発ではおとせません。
差別化
タイプが同じで、威嚇を撒けるスカーフ霊獣ランドロスとの差別化は、
1.読まれにくく、不意をつきやすい点
2.ポイヒグライの型が有名で、耐久ポケを誘いにくい点
3.威嚇が無効で攻撃が下げられない点
具体的には、メガライボルト(威嚇込み陽気ガブの地震耐え調整H108,B24振り)に対する確定数が、陽気A252ランド,意地っ張りA252ランド共に威嚇込みで乱数ですが(順に37.5%,93.8%)スカーフグライオンならばメガライボルトを誘いやすく、たとえメガライボルトが威嚇込み意地っ張りガブの地震耐え調整(H140,B88振り)をしていても確定1発をとれます。
この3点で差別化していきます。
ダメージ計算
☆与ダメージ
《じしん》
威嚇込み陽気A252ガブの地震耐え調整(H108,B24振り)メガライボルト
→110.6〜132%確定1発
H252メガゲンガー
→108.9〜129.3%確定1発
ライコウ
・瞑想型(育成論ORAS・XY/440)の場合
→97.4〜116%乱数1発(87.5%)
・壁張り型(育成論ORAS・XY/851)の場合
→90.1〜106.5%乱数1発(43.8%)
H252メガバシャーモ
→97.3〜115.5%乱数1発(81.3%)
H4メガルカリオ
→115〜136.9%確定1発
H252バンギラス
→67.6〜81.1%確定2発
H252メガバンギラス
→52.1〜61.8%確定2発
無振りゲッコウガ
→71.4〜84.3%確定2発
H252メガクチート
→80.2〜95.5%確定2発
H4メガガルーラ
→41.9〜50.2%乱数2発(1.2%)
H252ニンフィア
→53.4〜62.8%確定2発
H252ギルガルド盾
→64.6〜76.6%確定2発
ギルガルド刃は確定1
《ストーンエッジ》
H252ファイアロー
→B224+振りまで確定1発
H4メガリザードンY
→161〜192.2%確定1発
H4ボルトロス
→87.7〜103.2%乱数1発(18.8%)
H252B252+サンダー
→41.6〜49.7%確定3発
《ほのおのキバ》
H252ハッサム
→76.8〜90.3%確定2発
H252メガハッサム
→56.4〜67.7%確定2発
H252B252+ナットレイ
→44.1〜53%乱数2発(12.9%)
《かみなりのキバ》
H252B252+ギャラドス
→55.4〜65.3%確定2発
《こおりのキバ》
B4ガブリアス
→74.3〜89.6%確定2発
H252カイリュー(マルスケ非考慮)
→70.7〜84.8%確定2発
H4ランドロス
→87.2〜104.2%乱数1発(18.8%)
H4メガボーマンダ
→63.1〜74.8%確定2発
☆被ダメージ
メジャー所を載せておきます
特殊方面はもろいです。
A252+メガボーマンダ捨て身
→81.7〜96.8%確定2発
A252+親子愛メガガルーラ捨て身
→85.5〜101.8%乱数1発(6.8%)
A252ガブリアス逆鱗
→52.8〜62.8%確定2発
A252+マリルリ アクアジェット
→45.2〜54%乱数2発(34%)
C252+ギルガルド シャドーボール
→66〜77.9%確定2発
A252+メガバシャーモ フレドラ
→68.5〜81.1%確定2発
A252+ファイアロー 鉢巻ブレバ
→64.1〜76.1%確定2発
運用
基本的に先発か死に出しになります。交代で繰り出すと、毒毒玉が発動しないことでポイヒグライでないことがバレてしまい、動きづらくなってしまうからです。また、相手がこちらをポイヒグライと勘違いしている状況ならば、初手守るを読んだ行動をするとアドバンテージが取れることがあります。ここで例を用いて説明します。
例1.お相手(初手ライボルト)
お相手は、めざ氷でグライオンを倒せると思っているので、メガシンカしてめざ氷を選択します。
しかし、素早さはこちらが上回っている上に、メガシンカ後の威嚇も無効なので、地震で落とすことができます。
例2.お相手(ファイアロー)
相手がゴツメ持ちならば、挑発から入ってくるでしょう。ポイヒグライならば、引っ込める必要がありますが、スカーフグライならばストーンエッジで確定で落とすことができます。
また、ブレイブバード以外の攻撃技を先制で受けることがないので無償で倒せるかもしれません。
このように、相手がこちらをポイヒグライと勘違いしている間に1匹倒すことが必要となってきます。
勘違いを誘うために、ラキグライなどの有名な構築を偽装するのも面白いかもしれません。
弱点
・ポイヒグライでないとバレたときに、不意をつけなくなり、容易に対処されやすくなります。
・ギロチン以外の技で固定している時、物理受けに弱いです。
・特殊攻撃に全体的に弱いです。
・A種族値95であるので、過信は禁物です。
最後に
いかがだったでしょうか。スカーフグライオンにはポイヒグライにはない良さがあると思います。害悪でないので、対戦相手の心がほっこりするかもしれません。
初投稿なので、至らないところがありましたら、追記してこうと思います。
ここまで読んでいただきありがとうございました。